ぼっちくんブログ

ぼっちは今日も世の中に疑問を抱き続ける

アメリカという傲慢極まりない国

headlines.yahoo.co.jp

 

昨今、アメリカと中国の貿易戦争を発端として、ついにGoogleHuaweiへのAndroidを含むGoogleのメインサービスの提供を中止すると発表した。それに続き、インテルだのクアルコムだの名だたる米国産業がHuaweiへの部品供給を停止すると発表したり、ついには日本もPanasonicが取引を停止するというニュースまで発表された。
過去に例を見ないくらい、アメリカが躍起になってHuawei、ひいては中国潰しに本腰を入れてきた。

 

これを受けてHuaweiは「じゃあ独自のOS作ってやるわい」と、アメリカが売った喧嘩を受けて立つぜという姿勢になったわけだが、果たしてその行く末は…というところまでが現時点ではわかることである。このままアメリカの包囲網に音を上げてしまうかもしれないし、もしかしたら世界を席巻するような独自OSを開発・発表して怒涛の反撃に出るかもしれない。
ただ、この戦いの行く末は今のところ誰にもわからない。

 

さて、このアメリカによるHuawei潰し、もとい中国潰しはHuaweiやZTEの製品にバックドアなるスパイウェアが仕掛けてあるとか、共産党の回し者だとか、中国製品はクソ怪しいから使うとやばいのでやめろというキャンペーンが火種になったというのは記憶に新しい。もちろん、それだけが原因ではないし、見聞きしている限りではかねてよりアメリカが中国製品によって貿易赤字の被害に遭っていたり、習近平率いる共産党の台頭が世界の安全を脅かすとか、恐らく理由を挙げていくとキリがないだろう。
ただ、今回の問題に関しては「かねてより」という部分よりも「トランプ」という人物が大きな原因になっていると思われる。
恐らく連日ニュースで世界を騒がせているので今更語るまでもないが、このトランプという人間は非常に気まぐれである。気まぐれだけならまだしも、実行力も備えているので質が悪い。なんでもすぐに思いついては大統領権限で書類にサインをする。アメリカでは大統領の権限は絶大なので、すぐにその法案なり規制なりが実行される。

そのトランプが、中国を敵とみなしたからにはもう止まらない。習近平という人間も中々にあぶねー奴ではあるが、世界規模で見ればトランプもどっこいどっこいである。
つまり、両国はあぶねートップをお互いに持ち、敵意むき出しの雪合戦が如く、ノーガードでボコスカ殴り合っている状態である。もちろん、中国も共産党の独裁による規制や自由の少なさがあるので、一概に中国が正しいことをやっているとはとても言い難い。事実、習近平はついに憲法までを変え、任期の撤廃まで行ってしまった。もはや事実上トップの交代はなくなったようなものだ。
加えて、この習近平という男は人民軍の掌握だのなんだのと権力を自分に集中させ、まさに現代の「皇帝」になろうとしている。中国の歴代の国家主席の中でも群を抜いてやべー奴なのである。もし習近平Huaweiに圧力をかけて、共産党の手駒にしていたとしても何の不思議もないし、政府に情報を流せと言っていても何の不思議もない。
Huaweiの任CEOは「決して政府に情報を流したり、言いなりになることはない」と言っているが、冷静に考えると眉唾ものだろう。

 

と、まぁ共産党含め中国の危なさはお墨付きなんだけども、かといってアメリカが世界の覇権を握ったままほかの国の台頭を許さない、なんてこともあってはならない。
かつて1980年代に日本とアメリカの貿易摩擦で日本が世界に台頭しようというとき、アメリカはやはりこれを容赦なく潰した。ジャイアニズムここに極まれりだが、アメリカという国はどうも自分たちが一番でないと気が済まないらしく、ちょっとでも自分たちを超えそうな国が出てこようものなら全力で因縁をつけては叩き潰しにかかる。
それどころか、アメリカのある産業がどこぞの国によって脅かされそうものなら、それに対しても暴力をちらつかせる。製品の質が自分たちの方が優れているとか劣っているとかではなく、理由はどうあれ自分たちが不利益を被るのがとにかく嫌いらしい。
これでは、いつまで経っても世界のパワーバランスが変わることはなく、世界をアメリカが牛耳るという構図は変わらないのだ。

 

現在、アメリカはIT産業の雄であり、GAFAをはじめ名だたるIT企業はほぼアメリカ発祥である。

世界時価総額ランキング2019 ― World Stock Market Capitalization Ranking 2019

上記の企業の時価総額ランキングを見ても、アメリカの巨大IT企業が上位を占めている。ところどころに中国の企業もランクインしているが、IT企業というくくりではアリババ、テンセントくらいなものだ。

 

これが、次世代の5Gという技術の覇権争いをするとなった時、例のHuaweiは非常にアメリカにとって脅威となる可能性を秘めている。というか既に脅威か。
ここで5Gという技術をアメリカが掌握しきれず、中国に首位の座を明け渡してしまったら、恐らく一気に中国に金が流れ込んで、この企業ランキングも変わってしまう可能性がある。世界のトップに君臨し続けてきたアメリカにとって、それは何としても避けたい事態だろう。
習近平をはじめとする共産党の危険性ももちろんあるが、America as No.1を崩される可能性は一刻も早く潰しておかなければならない。だから脅威となる中国とHuaweiは事実であろうとなかろうと、イチャモンをつけて潰しにかかるわけだ。
そもそも、共産党がスパイしててヤバいヤバいと言っているが、アメリカだってスノーデン氏が暴露したように世界中を監視しているのだから、さほどやってることは変わらない。
YahooニュースやTwitterを見ていると、「共産党に個人情報を抜かれるよりは、アメリカに抜かれたほうがマシ」という発言を目にするが、これぞ目くそ鼻くそというやつだろう。確かにアメリカの方が情報規制という点においては自由度が上かもしれないが、自分の個人情報を全て明け渡しているという意味ではあまり変わらない。

むしろアメリカこそ個人情報を抜き取って管理しているからこそ、中国にその座を奪われるのが怖いのかもしれない。はなから日本政府はアメリカの犬だし、ヨーロッパも独自のスタンスをとっているように見せかけてアメリカの言うことは無視できないだろう。真の意味でアメリカに逆らえる国なんてもはや中国くらいなんじゃなかろうか。

 

Huaweiをはじめとする中国潰し、もとい冷戦の勝者がアメリカか中国か、はたまた泥仕合からの引き分けに終わるかは今のところわからない。
ただ、個人的な予想だが、ほかの国が挑むよりもはるかに中国はアメリカに対して善戦はしそうである。下手をすれば世界はアメリカと中国の真っ二つに分かれるかもしれない。そうなったとき、果たして日本はどっちに着くだろうか(十中八九アメリカだろうけど)
あるいは、中国がこのまま耐え抜いてアメリカを超える超大国になる可能性だって残されている。歴史的な流れを見て思うが、中国という国は一筋縄ではいかない。
それはかつて眠れる獅子と言われた中国のことではなく、中国内で覇権争いをしていた民族性にある。